喪中はがきの出し方と文例|いつまでに誰に出す?書き方・マナーを解説
監修
山田 秀男
『福祉葬祭』運営会社/
フルールウーノ株式会社
代表取締役社長
1957年生まれ 埼玉県上尾市出身
埼玉県立浦和高等学校 卒業
1995年フルールウーノ(株)入社
2020年フルールウーノ(株)代表取締役社長に就任
喪中はがきは、11月上旬から12月上旬のあいだに、年賀状をやりとりしている相手へ出すのが一般的です。
身内に不幸があった年の年末には、葬儀や法要の対応に追われるうえ、「いつ出すの?」「誰に出すの?」「どう書けばいいの?」と戸惑う方が少なくありません。しかも、喪中はがきには句読点を使わないなど、普段のはがきとは違うルールがあります。
この記事では、喪中はがき(年賀欠礼状)を出す時期、出す範囲、書き方の基本、そのまま使える文例、年賀状が届いてしまったときの対応までを、順にご紹介します。
この記事のポイント
- 時期:11月上旬から12月上旬に、年賀状の受付が始まる前に届くように出す
- 範囲:二親等以内の親族が亡くなった年に、年賀状をやりとりしている方へ出す(あくまで目安)
- 書き方:句読点を使わず、お祝いの言葉は入れない(慣習として一般的)
喪中はがき(年賀欠礼状)とは?
喪中はがきとは、身内に不幸があったため、新年の挨拶(年賀状)を控えることを事前にお知らせするはがきです。一般に「年賀欠礼状」とも呼ばれ、訃報を知らせること自体が目的ではありません。
「喪中」と「忌中」は混同されやすい言葉です。違いは次のとおりです。
| 言葉 | 意味 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 忌中 (きちゅう) | 故人を偲び、慎んで過ごす期間 | 仏教では四十九日まで (神道では五十日祭まで) |
| 喪中 (もちゅう) | 近親者を亡くした後、故人を偲び、祝い事などを控えて過ごす期間 | 一般に一周忌 (亡くなってから約1年)まで |
喪中の期間は、地域や宗派、家ごとの考え方によっても異なります。迷ったときは、ご親族や菩提寺に確認すると安心です。
喪中はがきはいつ出す?
喪中はがきを出す目安は、11月上旬から12月上旬です。年賀状の受付が始まる12月中旬までに、相手の手元に届くようにしましょう。
あまり早く出すと相手が忘れてしまうことがあり、遅くなると相手がすでに年賀状を書き終えている可能性があります。
| 時期 | 対応 |
|---|---|
| 11月上旬〜12月上旬 | 喪中はがきを出す時期の目安 |
| 12月中旬(例年15日ごろ〜) | 年賀状の受付開始。この頃には相手が年賀状を用意し終えていることも多い |
| 12月に入ってから不幸があった、間に合わなかった | 年賀状を控え、年明けに寒中見舞いを出す |
| 松の内が明けてから立春(2月4日ごろ)まで | 寒中見舞いを出す時期 |
喪中はがきは、遅くとも12月初旬までに投函するのが安心です。
喪中はがきは誰に出す?出す範囲の目安
喪中の範囲は、亡くなった方が二親等以内の親族であるときを目安にするのが一般的です。出す相手は、例年年賀状をやりとりしている方です。友人・知人、親戚、職場関係の方などが該当します。
| 亡くなった方(自分から見て) | 親等 | 喪中はがき |
|---|---|---|
| 配偶者 | 親等なし | 出す |
| 父母、子、配偶者の父母 | 一親等 | 出す |
| 祖父母、兄弟姉妹、孫、配偶者の祖父母・兄弟姉妹 | 二親等 | 出す |
| おじ・おば、おい・めい | 三親等 | 同居の有無や親交の深さ、ご家庭の考え方などを踏まえて判断 |
上の表はあくまで一般的な目安です。この範囲に明確な決まりはなく、家ごとの考え方や地域によっても異なります。親しくしていた方が亡くなった場合に、喪中とするご家庭もあります。
出さなくてもよいケース
- 一般的な喪中の範囲に当てはまらない親族が亡くなった場合
- 年賀状のやりとりがなく、普段から連絡を取らない相手
- 故人の遺志や家の方針で、年賀状を出すと決めている場合
喪中はがきの書き方は?基本ルール
喪中はがきは、次の4つの要素で組み立てます。句読点(「、」「。」)は使わない書き方が一般的です。
- 年賀欠礼の挨拶(喪中のため新年のご挨拶を控えること)
- 亡くなった方の情報(差出人から見た続柄、亡くなった月、享年または満年齢、氏名)
- 生前のご厚情への感謝と、今後のお付き合いのお願い
- 日付(11月などの月まで)と差出人の住所・氏名
気をつけたいポイント
- 句読点を使わない。 区切りたいところは、改行や一文字分の空白で表します。伝統的な慣習として、句読点を使わないのが一般的です。
- お祝いの言葉を入れない。 「新春」「賀」「祝」「迎春」などは避けます。近況報告や結婚・出産などの慶事も書かないのが一般的です。
- 続柄は差出人から見たものを書く。 「父」「母」「祖母」のように、差出人から見た関係で書きます。
- 年齢の書き方は統一する。 「享年◯◯」または「◯◯歳にて永眠」などと表記します。享年は数え年で表すことが多い一方、満年齢で表記することもあります。どちらを用いるかは、ご家庭の考え方に合わせて統一しましょう。
- 連名にするときは、全員の名前を書く。 夫婦連名や家族連名にする場合は、続柄を誰から見たものにするかを決めてから書きます。
- はがきは、私製はがきでも郵便はがき(通常はがき)でも構いません。 郵便局で販売されている喪中用のはがきを使うと、絵柄の選択に迷いません。
- 切手は弔事用を選ぶ。 私製はがきの場合は、菊柄の落ち着いたデザインの弔事用切手を使うとよいでしょう。慶事用の華やかな切手は避けます。
- インクは黒を使う。 宛名面を含め、黒インクで書くのが無難です。印刷の場合も黒を選びます。
喪中はがきの文例は?状況別に5選
喪中はがきの文例を、状況別に5つご紹介します。文例の◯の部分をご自身の情報に書き換えてお使いください。必要に応じて、住所や差出人の氏名も記載しましょう。いずれも句読点を使わず、改行で区切っています。
1. 基本の文例(父が亡くなった場合)
喪中につき年末年始のご挨拶を
ご遠慮申し上げます
本年◯月に 父 ◯◯ が
◯◯歳にて永眠いたしました
生前賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます
明年も変わらぬご交誼のほど
お願い申し上げます
令和8年11月
(住所)
(差出人氏名)
2. 続柄・年齢を入れた文例(母が亡くなった場合)
喪中につき 年頭のご挨拶を
ご遠慮申し上げます
本年◯月◯日 母 ◯◯ が
◯◯歳で永眠いたしました
生前のご厚情に深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご交誼のほど
お願い申し上げます
寒さに向かう折柄 皆様のご健康を
お祈り申し上げます
令和8年11月
3. 夫婦連名の文例(夫の父が亡くなった場合)
喪中につき 新年のご挨拶を
ご遠慮申し上げます
本年◯月 夫 ◯◯ の父 ◯◯ が
◯◯歳にて永眠いたしました
生前賜りましたご厚誼に感謝申し上げます
明年も変わらぬご交誼のほど
お願い申し上げます
令和8年11月
(住所)
◯◯ ◯◯
◯◯ ◯◯
4. 家族葬で後から知らせる場合の文例
葬儀を近親者だけで行い、訃報をお知らせしていなかった相手に出す文例です。
喪中につき 年末年始のご挨拶を
ご遠慮申し上げます
本年◯月◯日 父 ◯◯ が
◯◯歳にて永眠いたしました
葬儀は近親者のみで執り行いました
ご通知が遅れましたことを
お詫び申し上げます
生前賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます
明年も変わらぬご交誼のほど
お願い申し上げます
令和8年11月
5. 仕事関係の方に出す文例
簡潔さを重んじた文例です。会社としての年賀状は、会社の方針に従ってください。
喪中につき 年頭のご挨拶を
ご遠慮申し上げます
本年◯月 母 ◯◯ が永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情に
厚く御礼申し上げます
明年も変わらぬご厚誼のほど
お願い申し上げます
令和8年11月
文例の年齢の書き方(享年か、◯◯歳にてか)は、すべての喪中はがきで統一してください。
出し忘れた・年賀状が届いたときはどうする?寒中見舞いで対応
喪中はがきを出しそびれたり、年賀状が先に届いたりしたときは、松の内が明けてから「寒中見舞い」を出します。時期は、立春(2月4日ごろ)までが目安です。松の内は地域によって異なり、関東では1月7日まで、関西では1月15日までが一般的です。
寒中見舞いには、次の3点を書きます。
- 年賀状をいただいたことへのお礼
- 喪中のため年賀状を控えたことと、訃報をお知らせできなかったことへのお詫び
- 相手の健康を気づかう言葉
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年賀状をいただき
ありがとうございました
昨年◯月に 父 ◯◯ が永眠いたしましたため
年頭のご挨拶を控えさせていただきました
ご通知が遅れましたことを
お詫び申し上げます
寒さ厳しき折 皆様のご健康を
お祈り申し上げます
令和9年1月
寒中見舞いは、喪中に限らず、年賀状を出しそびれたときにも使える挨拶状です。
喪中はがきのよくあるご質問
Q. 喪中はがきを受け取ったら、返信は必要ですか?
返信は不要です。その方には年賀状を出さないようにします。お悔やみの気持ちを伝えたいときは、年内に短い手紙を送るか、年明けに寒中見舞いを出す方法があります。
Q. 喪中でも、年賀状を受け取ってよいですか?
受け取っても問題ありません。年賀状を出さないのは、喪中の本人が新年を祝わないための配慮です。必要に応じて、寒中見舞いでお礼とお知らせを伝えるとよいでしょう。
Q. 喪中でも、お中元やお歳暮は贈ってよいですか?
お中元やお歳暮は、お祝いではなく感謝の贈り物です。喪中でも贈って差し支えないとされています。四十九日の前は、時期をずらすと相手も受け取りやすくなります。表書きや贈る時期は、地域や宗教・宗派の慣習に配慮しましょう。
Q. 喪中はがきは、印刷とお店への依頼のどちらがよいですか?
どちらでも失礼にはなりません。パソコンやプリンターで作る方法のほか、郵便局や印刷店に依頼する方法があります。宛名は、手書きでも印刷でも問題ありません。
Q. 亡くなった方と同居していません。喪中はがきは出すべきですか?
二親等以内の親族が亡くなった場合は、同居の有無にかかわらず喪中はがきを出すことが多いですが、必ず出さなければならない決まりはありません。三親等以上の場合は、親交の深さなどで判断します。ご家族で相談して決めるとよいでしょう。
まとめ
喪中はがきは、11月上旬から12月上旬に、二親等以内の親族が亡くなった年の、年賀状をやりとりしている方へ出します。句読点を使わず、お祝いの言葉を避けるのが基本です。出しそびれたときは、年明けの寒中見舞いで対応できます。
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